つれづれ味わい日記

都内で働く3男児母の備忘録。暇さえあれば本読んでます。

今週の読書記録(211031)

おはようございます☀

昨日はよもぎ風呂にして、お湯に浸かりながら久しぶりに(若干ホコリかぶってましたが汗)クレイパック。土日は一人でゆっくりお風呂に入れるので、とてもいいリフレッシュになっています。

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今週は4冊。

空中ブランコ奥田英朗(著)

町長選挙奥田英朗(著)

 

イン・ザ・プール」が面白かったので、伊良部シリーズを続けて。

rmoryrim.hatenablog.com

 

相変わらず面白くて一気読みでした。ぶっ飛んでいるようで、一理ある感じで、登場人物も(伊良部とマユミ以外は)いそうな人ばかりで、ヤミツキになります。「町長選挙」は実在する著名人をモデルにしてるだろう!という話がいくつかあって、攻めの姿勢を感じます。笑

 

 

 

 

 

「自分の仕事をつくる」西村佳哲(著)

 

西村佳哲さんのご著書はこちらも読みました。

rmoryrim.hatenablog.com

 

つい雑誌のように、流れるように読みましたが興味深いキャリア構築、仕事の作り方の話。経済のための経済はモデルとしても、そこにいる人の心身や自然観、環境的にも無理があるなぁと考えさせられます。ルヴァン店主の甲田幹夫さんの言葉を借りるなら「矛盾がない仕事」「平和的なものを売っていく(気持ちよさや安らぎというもので繋がりを持つ)仕事」が、一番幸せな仕事の形なのだろう。

引用されていた「失敗学のすすめ」(今度読みます)で触れられている、失敗についての箇所も見逃せない。これまでは真似することが成功の近道だったが、いまの時代はそうではない。昨日までの成功が今日の成功を意味しなくなる時代において、大切になってくるのは創造力であるということ。新しいものをつくりだす以上、失敗を避けて培おうなんて無理な話。早い段階の失敗は、完成度を高める1ステップであり、それを経ることで上のステージに登ることができる。不器用な側転を披露する長男、舌足らずながらも一生懸命に話すことを楽しむ次男、歩けるようになり尻もちをつきながら連続歩行距離を伸ばし続ける三男の姿を見て、「人生って、全て練習なのかな」と物思いに耽っていた私。とてもタイムリーで繋がった感覚があります。当人の心意気だけでなく、失敗に寛容な環境も必要ですね。西村佳哲さんが述べるように「あなたはあなただからいいのだ」と口で言うだけでなく、その人の存在に対する真剣さの強度を、態度と行動で体現することも大切なことだと思います。なんにせよ、歩みを進めるときに意識したいのは「小さくて具体的な工夫の積み重ね」、こちらも深く同意です。

 

 

 

「かたちだけの愛」平野啓一郎(著)

 

「私とは何か」を読んで、分人についてもっと考えたいと思いました。

rmoryrim.hatenablog.com

 

気付けば恋愛小説はあまり読まなくなってしまったのですが、とても面白く示唆に富む話でした。決してライトな話でなく、深刻なテーマを扱っていて修羅場もあるのですが、心の動きを描く文章が美しく、心が洗われるようです。

人間が考えられることは過去、現在、未来の三つしかないという話。あまりに感動すると吐きそうになるという話。似ているようで似ていなかった、違うと痛感してしまったときに陥る不気味の谷の話。自分の一番良いところが見えるようにすべき(分人の話)という話。愛とは利他と利己が絡み合ったものであるという話。愛とは、相手の存在が、自らを愛させてくれることではあるまいか(分人の話)という話。個人的にハイライトしてみても、いやーーー、とても良かったです!