つれづれ味わい日記

都内で働く3男児母の備忘録。暇さえあれば本読んでます。

今週の読書記録(180818)

三国志〈1〉群雄のあらそい」三田村信行(著)

「田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」」渡邉格(著)

「新卒採用の実務」岡崎仁美(著)

「5年後に笑う不動産」長嶋修(著)

 

お客様の一人が余談で三国志について話を始めたことがあり、(やばい…全くわからない……)と焦り、子ども向けの本を借りてみました。全5巻のうちの1巻。

私は生粋の理系人間。学生時代文系科目は暗記事項でしかなく、いつも試験前ぎりぎりに詰め込んで即忘却、センター試験は倫理選択。。学んでいる人からしたら常識かと思いますが、30歳にしてようやく興味を持ち始めました。

 

「腐る経済」は毎朝読書してることと、このブログを知った同僚Sが教えてくれたおすすめ本。私たちがあくせく働く意義がどこにあるのか、資本主義の仕組み、技術進展によって引き起こされることがわかりやすく書かれていました。

 

「新卒採用の実務」は上司が貸してくれました。

 

「5年後に笑う不動産」は持ち家?賃貸か?考えていた際、興味本位で図書館で予約したもの。数ヶ月経ってようやく手に届きました。

とてもわかりやすいし、2020年、2022年に起こりそうなことも書かれていてタイムリー。一通り読んでみても、私はやはり賃貸→子どもが独立し、かつ東京にいる必要がなくなったときに夫と二人住む小さな物件を買いたい派です。

 

三国志」を読み、

その人が固有に持つ力の強さではなく、周りと結束したときにこそ大きな力が創出される(まだ1巻しか読んでませんが、私はそう捉えました)、一様ではないいろいろな人との交わりから生まれる力が最も貴いことを学び、

 

「腐る経済」を読み、

労働力と引き換えに金銭を受け取る、資本主義下で利潤を生み出す、循環とはほど遠い活動を行い続けることは不自然なのではないか?持続可能なのか?と考え、

 

「新卒採用の実務」を読み、

企業が新卒学生の労働力をなんとしてでも得るために必要なこと、企業側のタスクを知りました。

 

この3冊の組み合わせは偶然なのですが、これから私たちや子どもをとりまく環境はどうなるんだろう、どんな力を身に着けたら生きて行けるのか、考えさせられました。

 

追記

「腐る経済」を3年ぶりに再読(211013)

どんなに小さなことでもいいから「ほんとうのこと」がしたい。再読の今回も、1ページめのこの言葉に惹かれて読み進めました。私たちは今日も資本主義下で生活しているわけですが、どっぷり浸かると労働力を安く買い叩かれ、不自然に膨らむお金に翻弄され、一体なんのために仕事をしているのか、生きているのか、わからなくなってしまう。自分自身にも、目の前の子どもにも自分の仕事を語れるようになりたいな、いつか絶対なるぞ、と思ったきっかけの本です。

著者の渡辺格さんと同じく私も農学部出身で、子どもが生まれたことをきっかけに食に関心が向くようになり「食料品はどうして安いんだろう」とか「スーパーのお野菜って工業製品みたいに揃いも揃っているなぁ」とか「自然ってなんなんだろう、農薬や肥料は果たして必要なもの、自然の摂理に適うものなのだろうか」とか、考えます。徹底できているわけではないけれど、想いがあって循環を意識して、自然との共生を目指している農家さんからお米やお野菜は直接購入しています。手前味噌を何年か前から作っています。発酵食品も好き。

システムの外に出ること、自分の「労働力」を切り売りしない生き方を目指すこと。それは結果として誰も無理しない、不自然な膨張も過度な安売りもない、適正で自然で幸せな世界につながるのではないか。

渡辺夫妻が素晴らしいのは、これに気付いた途端に行動に行動を重ねて、ポリシーを持って諦めずに前に進み続けているところです。添加剤について、頼りたいと思った場面はあったと想像しますが「危険かもしれないものは使わない」とは、潔い。自身の持ちうるものだけで生きていけたら、「腐敗」ではなく「発酵」が起こる、悪いことは起こらない、そう信じる気持ちも美しいと思いました。不自然な悪循環に入らないように、との警告にも聞こえます。