つれづれ味わい日記

都内で働く3男児母の備忘録。暇さえあれば本読んでます。

今週の読書記録(220102)

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写真は三男を追いかける長男。2022年初日も相変わらず、子どもたちと戸外活動をして過ごしました。どんなに寒くても、お正月だとしても、天気が良ければ遊びたい気持ちは変わらないのですね〜。

 

さて、今週は4冊です。

 

「働く女子のキャリア格差」国保祥子(著)

女性のキャリアは本当に難しいのだな…と痛感。ケーススタディ国保さんの指摘もとてもリアルなので、なおさらだったと思います。「働きやすさも働きがいもある」状態を作り出すには、女性個人単位での自発的な気の持ちようと、多面的思考(会社や上司の立場になって考える)と意思表示が必須です。会社や上司や社会がなんとかしてくれるだろうなんて思っていたら、自分も周りもしんどいはずです。キャリアアップすることだけが選択肢ではないのはもちろんですが、キャリアアップを視野に入れないことで生まれる弊害もあるということは、全ての女性が認識すべきことと思いました。

これからは働き方としてのキャリアも、全体的な生き方も多様化してきます。皆が皆キャリアアップ、活躍とまではいかなくても、こどもを持っても働き続けている人が社会に少しずつ増えていけば、影響の輪は広がりますし、それが次世代のあたりまえにもつながる。「働く親の背中は、こどもにとって最高のキャリア教育です。」という言葉に、身が引き締まる思いと勇気を持てたような気がします。

 

 

 

「仕事選びのアートとサイエンス 不確実な時代の天職探し」山口周(著)

※改訂「天職は寝て待て」

フランスの詩人ポール・ヴァレリーの言葉「風が吹く、生きようと試みなければならない」の言葉が一番印象的です。風とは変転のメタファー、変転し続ける世の中で私たちは思いきって、身を投げ出すようにして「生きる」ことに挑まねばならないということ。20世紀初頭の詩人の言葉だそうですが、今でもものすごくフィットします。

エドガー・シャインの組織開発論(WillCanMust)になじみがあった私ですが「好き×得意を選べと言われても、やってみないとわからない」「得意の定義も非常に狭義的である可能性」「好きと憧れを混同するな(本当に好きだったら自己研鑽する、憧れているだけとは全く違う)」辺りは目からウロコが落ちつつ、非常に腑に落ちました。好きなことだったら、まずやってみよ。「人生を見つけるためには、人生は浪費しなければならない。」というアン・モロー・リンドバーグの言葉もありました。

ルサンチマンという言葉(あのぶどうはきっと酸っぱいに違いない、とリスクを取らない人が羨望と嫉妬と劣等感にさいなまれること)もこの本で初めて理解したので、使えるときに使ってみたいと思います。

 

 

 

「棚からつぶ貝」イモトアヤコ(著)

帰省中妹に借りて読んだもの。イモトアヤコさんの人柄の良さが伝わる、気軽に読めるエッセイです。こういう方だからこそ、素晴らしい人々との出会いやつながりがあるし、いいご縁や出来事にも恵まれるのでしょう。真面目な性格も、真っすぐで愛が深い様子もとても素敵だと思いました!

 

 

ーーーーーここまで2021年ーーーーー

「PK」伊坂幸太郎(著)

いつものKちゃんに教えてもらって読みました。うーーん、私としてはちょっと難解で読み終わっても分からなくてモヤッとするところあり…誰かに解説講座を開いてほしいと思ってしまいます(笑)多々引用されこの本のテーマだと思われる「臆病は伝染する。勇気も伝染する。」とか、実際に過去引き起こされた世界的な大事件についてはとても分かるし、未来予想図的に描かれた未来がいまと重なるところもあり(2014年発行)、その辺りは面白いと思いました。伊坂ワールドに入り込めず、楽しみきれなかった感は否めず。