つれづれ味わい日記

都内で働く3男児母の備忘録。暇さえあれば本読んでます。

今週の読書記録(211226)

おはようございます☀

今年のクリスマスは直前にドタバタでしたが子どもたちにプレゼントを贈り、昨日は友人を呼びホームパーティーを🎄暗くなるまでサンタにもらったラジコンで遊び、大人も子どもも楽しいクリスマスとなりました!

 

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寒い冬と裏腹に、長男次男は湘南乃風の「睡蓮花」にドハマりしています。毎度タオルは必須。

 

 

さて、今週は5冊です。

「ほがらかに品よく生きる」斎藤茂太(著)

「いい言葉は、いい人生をつくる」斎藤茂太(著)

斎藤茂太さんの本は先週に引き続き。

 

rmoryrim.hatenablog.com

 

どちらも気軽に読めて、肩の荷が下りるようなこともたくさん書いてあって、よかったです。劣等感がない人なんていなくて、良い方向に持っていこうとすれば大きな原動力になるということ。イヤな人物も「他山の石」(自分(宝石)を磨く砥石)だと思ってしまえばいいこと。「どうしよう」と言う代わりに「大丈夫」「なんとかなる」にする(せっかちで心配性な私はどうしよう、よく言ったり思っているので反省)こと。「どうせ」という口癖も、「もしかしたら?」に変えてみること。ファッションに気を配ることは精神的効用がたくさん(個性の表現と周囲への適応のバランスという観点では、人付き合いも一緒。おしゃれも人間関係も楽しもうと、前向きに思えました!)であること。適切な言葉と態度で褒める、名優でいる意識が重要であること。

 

 

 

 

「キリン解剖記」郡司芽久(著)

同世代のキリン博士の女性による、研究奮闘記です。保育士の知人に推薦いただいたのですが、とても面白かったです。子どものときからの想いや夢をそのまま、大人になると知性とか知恵とか、出来ることも諦める道もたくさん出てくると思います。それでも真っすぐに、自分自身の想いを形にされている姿が本当にかっこいいと思いました。変わり者としてご紹介されていたお母さまも、50歳を過ぎて好きなことを見つけ、知識をつけながらめきめきと活躍の場を広げているそう。そんな姿を見て「知識は生活を豊かにし、目にとまるものに価値を与え、新たな気づきを生み、日常生活を輝かせてくれる」と思ったそう。これこそが学者たる姿というか、学ぶ意味というか、親など大人が子どもに見せるべき姿、提供すべき体験ではなかろうか。郡司さんのお母さまは「勉強しなさい」ということも言わなかったそうだが、そんなことを言う前に自分が学ぶ姿勢を持っているか、というところを振り返りたいなと。キリンやキリンの近縁種のオカピが絶滅の危機にさらされている現状をなんとかしたく、まずは多くの人にキリンを好きになってもらいたい。そういった想いで書かれた一冊、というのも素晴らしいです。研究活動を支える三つの無。無目的・無制限・無計画を大事にしたいという言葉。何に役に立つのか、すぐに役に立つのか、生産性は?効率は??とすぐに問われる時代だからこそ、これまでにない新たなものを生み出す必要があるからこそ、この辺りの感覚も忘れず持っていたいですよね。私自身も農学部出身なので、共感できるところや懐かしく思えることもありました!

 

キリン解剖記

 

 

「子どもの貧困Ⅱ 解決策を考える」阿部彩(著)

先週読んだものの続編です。2014年発行ですが、7年経って状況はよくなっているのかどうか?子どもや親を取り巻く環境を知る、考えるのによくまとまっていて分かりやすいと思います。

 

 

 

「働く女子と罪悪感 「こうあるべき」から離れたら、もっと仕事は楽しくなる」浜田敬子(著)

女性が働き続けることのハードルが、先人の女性たちのおかげでグッと下がり、いまがあるということを感じます。ここで歯を食いしばり実績と信頼を勝ち得た女性の方々は結婚しない、子を持たない方も多く、子どもを持ったとしてもご両親が育児の主担当となる(故郷を離れ交友関係や仕事を絶ってまでして、ワーママ宅近くに引っ越してくる)、ベビーシッターや保育園をフル活用するなどして、仕事絶対第一の働き方をしてきた模様。これを読むと「うわぁ…ここまでできないし、これを求められたらやっていけない」と、尊敬を通り越して正直なところ「自分とは全く違う働き方」「全く憧れない働き方」です。ただ当時は「こうでもしないと、働けなかった」のですよね。男性が圧倒的に多い社会で、均等法が「女も男同然に働く」ことを意味していた、解釈されていた時代があり、女である気配をなるべく消さないと、自発的に面白いと思える仕事には邁進できなかった。男性に同化するか、女性を封印するかしかなかった、と。なんと苦しい時代だったのだろうと、私が想像しても足りないと思いますが、悲しくなります。

環境が整うようになり、状況が変わり、人々の生活観や価値観が変化し、ワーママに限らず、ワーパパとなる男性の働き方も多様になってきました。ダイバーシティとは、これまで主流にいなかった人々(女性、若手、外国人や中途入社者)が違和感に異を唱える。インナーの人間たちで何かを変えることは非常に難しいため、外来種の力を借りて良い方向に変化することだという話は、とても納得感があります。インナーの人間は気付かぬうちに染まってしまい「私たちもこれくらいやったのだから、できるでしょう」の意識になってしまう。違和感を口にする、空気を読まないことが、重要な一歩になりそうです。浜田さんが手をかけて育ててきた部下に「(親に頼らず)自分でできる限りの子育てをしたい」と言われ裏切られた気持ちになったエピソードや、入社してきた優秀な若手男性が四六時中働くスタイルに違和感を覚え即辞めたエピソードも、とても印象的でした。

女性管理職の道はまだまだ厳しいものがありそうですが、AERA編集長を経験した著者は女性を大いに応援しています。きめ細やかな気配りができて、自信を持てて、この上司と仕事をしたら得だと思わせることができたなら、育児などの制約があったとしてもいい仕事は必ずできると。だからこそ、管理職に抜擢したい人がいるならば本気で口説き、環境を整える努力を会社は全力でしなければなりません。