つれづれ味わい日記

都内で働く3男児母の備忘録。暇さえあれば本読んでます。

今週の読書記録(210207)

おはようございます。

今週は節分。恵方巻といわし塩焼き、豆は撒かずにいただきました。

 

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長男が保育園で作ったお面。家でも酷使しているのでボロボロ…

初めて見た次男三男は固まってました。被って動く姿は迫力があり、見慣れないうちは結構不気味です。

 

今週は4冊です。

マルクスが日本に生まれていたら」出光佐三(著)

海賊とよばれた男」が面白く、そのモデルとなった出光佐三が書いた経営哲学本ということで借りました。

rmoryrim.hatenablog.com

 そもそもマルクス資本論をよくわかっていない…(後日インプットしよう)ので、ちゃんと読み込めなかったのが自分の残念なところ。日本人の考え方に合わせた出光流の経営哲学が説かれています。

幸せとは何かを考えるなら、不幸せが何かを考える。不幸せとは孤独であり、幸せ(福祉)とは二人以上の人が仲良く暮らせること。互護互譲、和の考え方、対立競争ではなく自由競争をする理由が幸せのために結びついているか。人間は獣ではないが神様でもない、だから無欲・無私ではいられないし「必要に応じて分配する」とする考え方も平等どころか悪平等になってしまう、と。

 

 

「ハイ・コンセプト 「新しいこと」を考え出す人の時代」ダニエル・ピンク(著)、大前研一(訳)

十分すぎるほど豊かになり(頭打ち)、より安く済ませる方法が追求され(国外へのアウトソースなど)、さらにはIT技術が進み代行の波が押し寄せるなかで、良い仕事をするにはどうしたら良いのか、という話。ちなみに2006年の本ですが、15年経っている今読んでも時代のズレや古さは感じない良書でした。

これから重視されるようになる6つのコンセプトは「機能」だけでなく「デザイン」、「議論」よりは「物語」、「個別」よりも「全体の調和(シンフォニー)」、「論理」ではなく「共感」、「まじめ」だけでなく「遊び心」、「モノ」よりも「生きがい」。右脳をもっと使えるように、右脳に訴えかけるような仕事をしようという話です。

科学と仏教が目指すゴールは実は同じで、どちらも「リアリティの本質を探ること」を常にしている、という一文が個人的には目から鱗で印象に残っています。

 

 

出口のない海横山秀夫(著)

保育園パパのSさんに借りたもの。先の大戦特別攻撃隊、その中でも回天という人間魚雷に乗った青年の話。これは辛い話、なのですが感動も覚えて一気に読みました。

死しか残されていない、過酷な中でも自分が残せるもの、自分にとっての希望を一つでも持てるかどうか。恥ずかしながら私には想像もできない世界です。自分は何を残して生きたいか、考えようと思いました。生きることを考えるためには、生を見つめるだけでは全く不十分で、表裏一体の死を感じて考えることから始まるのかなと思います。

戦争もそう、過去の先人が残した事実や物をどう受け止めて今に活かすか、それは今を生きる私たちの責務と思います。

 

 

杉原千畝 情報に賭けた外交官」白石仁章(著)

こちらもSさんから。ドイツとの同盟関係やヒトラーや外務省からの圧にも負けず、ユダヤ人へのビザ発行を続けた偉大な日本人の一人。全ての民の生は平等で差別や迫害とは無縁、八紘一宇の精神で職務にあたった方です。今でも世界には命を脅かされて苦しむ人がいる事実、こういう人が一人でもいてほしいと願ってやみません。私には何ができるだろう?も考えます。