以前三砂ちづる先生から引っ張られて、村上春樹さんの「職業としての小説家」を読みました。
この記事を読んだSさん（インスタ時代、重ね煮を教えてくださったり玄米菜食の背中を押してくださった素敵なお母さんです。一度お会いしましたね、また必ずや会いましょう♡♡）が、おすすめの村上春樹作品をいくつかピックアップして教えてくださいました。
その中で「海辺のカフカ」「村上さんのところ」をまずは読んでみました。
「海辺のカフカ」、私もとっても気に入りました！夫も一気読みしていました。
昔から読書感想文って何のためにあるのかさっぱりわからなくて、いつも感じたことを適当にそれらしく書いていただけなので今さら書き方がわかっていないし、ネタバレ的なことを書くのも良くない気もするので、どう書いたら良いのか確信を持てていないのですが。ここでは読みたてほやほやの鮮度重視で、思いつくままに書き残したいと思います。
二つの場面が少しずつ近づき繋がるまでの様子は楽しいです。言うまでもなく登場人物や景色の描写が素晴らしいのだと思いますが、魅力的なキャラクターと情景に、私はページをめくることに夢中になっていました。特にナカタさんの言動が私は好きでしたが、ナカタさんを見ていると人間の強さとはハードなところでもなく、打たれ強いとか賢いとかそういうソフト面でもなく（もちろんないよりはあったほうがいいと思うけれど）、突き詰めていくと「人が人であること」に集約されるのではないかと感じました。
あと主人公は15歳なんですよね。人生100年時代といいますが、計算しやすいようにここでは人生90年＝24時とすると15歳は朝4時ですか。ようやく明るくなってきたかな、という一日の始まりですね。31歳の私は8時ちょい過ぎ、始業前ってところでしょうか、とにかく長い一日が始まったところです。15歳辺りって、みんなと同じでいたい、その反面one of themではないオンリーワンを求めていたなぁと。しみじみ。正直、私は今でも考えています（こう書くとこっぱずかしさもありますが）。
主人公はタフであることを求めるわけだけど、乗り越えるべきものは見えないけど、確実にいつも自分の中にあるということ。その何ともいえない何かを、自分という容れ物の中に一日かけてどんな形にして入れていくのか。
「先を見すぎてもいけない。先を見すぎると、足元がおろそかになり、人は往々にして転ぶ。かといって、足もとの細かいところだけ見ていてもいけない。よく前を見ていないと何かにぶつかることになる。だからね、少しだけ先を見ながら、手順にしたがってきちんとものごとを処理していく。こいつが肝要だ。何ごとによらず。」
書き留めておきたい言葉はほかにもたくさんあったのですが、全くその通りだよな、と思ったセリフ。人間としてまともな判断能力と行動力を持っていたいです。
「村上さんのところ」は、世界中の村上春樹ファン（村上主義者と呼ぶのですね）からの質問に村上春樹さん本人が答えているものです。質問は真面目なものからそうでないものまで、雑多です。回答の中にはユーモアを感じるもの、心に響く言葉、村上さんの信条が語られているもの、さまざまですが面白かったです。
私はムラカミワールドのビギナーなので作品について全然詳しくないのですが、ファンの方の質問から「この作品も読んでみたいな」と興味が湧くものがいくつかあり、しばらくムラカミワールドから出られそうにありません。
【今週の＋α】読書以外のトピックスを軽く書いてみようかと思います。
ついにランニングを再開しました！一年ぶりだったからかぎこちなくて、足の使い方、腕の振り方、肩の安定感や姿勢、呼吸のしかたなど、一つ一つ確認しながら。家から離れて、家族とも離れて、孤独になると考え事も捗って良い感じでした。身体はくたくたですが爽快感が半端ない。平日は朝4時半から走っています。ふと目覚めるとだいたい4時で、決まって次男も起き始めているので授乳してそのまま。
昨日は父の日でしたね！近所のお友達Mさんと、我が家でお菓子を作りました。この日はなかしましほさんのレシピ本からエンガディナー（くるみフィリングが入ったタルトをこう呼ぶのですね）、白崎裕子さんのへたおやつからブラウニーをピックアップ。
エンガディナーが簡単なわりに手が込んでる風だったので急きょ「父の日用に作ったケーキ」としたら夫がとても喜んでくれました。ものは言いようというか、非常にナイスアイディアでした。
