つれづれ味わい日記

都内で働く3男児母の備忘録。暇さえあれば本読んでます。

今週の読書記録(181217)

官僚たちの夏城山三郎(著)

珍しく夫に「面白いと思うから読んでみて」と貸してもらった本。登場人物モデルも話題の中心となった法律も実在したものらしいです。

たしかに面白かったです。私は志したことも興味を持ったこともなかったため、政治家と国家公務員の関係、省庁の方の仕事内容や進め方、全く知らなかったので新鮮でした。登場人物のキャラクターがみな色濃いので、事前知識ゼロでも面白く一気に読み進めることができました。

 

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略」リンダ・グラットン(著)、アンドリュー・スコット(著)、池村千秋(訳)

休職する際、会社同期のKYが贈ってくれた一冊。400頁ほどの分厚い本です。

・教育→仕事→引退モデルは崩壊する

 長寿化、少子化からもうこの流れは避けられない。そのために柔軟性を持ちながら行動し、有形資産のみならず無形資産も大事にしようと言っています。

異なる時代を生きる3人のモデルケースを例に挙げながら書かれているのでイメージもしやすいかと思います◎ただ、解決策がバシッと書いてあるわけではないのでこの手の本を読み漁っている人にとっては「見聞きしたことばかりで新鮮味がないな・・・」と物足りなさを感じるかも。まぁ一概に解を言い切れる問題ではなく、全体像俯瞰し問題意識を持ち行動するしか道はないのですが。

・未来を見据えて行動し続けることの難しさ

ここでは「貯蓄することが難しい」3つの要因を挙げています。貯蓄に限った話ではないと思いました。私たちはいつでも目先の利益や効果に目がくらむことばかりで、自身の老後に限った話でなく職場では中長期の事業計画、もっと大きな話で行くと後世・未来に向けて考えること、行動し続けることがいかに難しいか。

難しくさせている3つの要因は「未来の自分に対して正しく責任をもって行動できないこと」「未来の意思決定により計画を変更できてしまうこと」「短期的な忍耐の弱さと長期的な忍耐の強さが衝突すること」。情けないけどたしかに。。

今この場で100ドル、もしくは一週間後に105ドルをもらうのでは多くの人が前者を、

一年後に100ドル、もしくは1年一週間後に105ドルをもらうのでは多くの人が後者を選ぶとのこと。

 

先延ばしにすべきでない問題までも先延ばしにしてしまう。

熱湯にカエルを放り込むと飛び上がって逃げ出すが、カエルのいる池の水温がじわじわ上昇する分にはなかなか気づかず、気づいた頃にゆでガエルになっている。

ゆでガエルになってしまう前に声を上げる、変えようとすることが現代のさまざまな場面で重要になってくるばずだが、ここでも長寿化・少子化が大きな足かせとなる。先延ばしにされると困る、ゆでガエルになってしまう可能性のある、未来を生きる若者が社会で占める割合が大きくならないのだ。まずはせめて無関心ゆでガエル予備軍の目を覚まさないと、と思いました。